Leaves

モンステラやポトスの葉先から水滴が出るのはなぜ?

· 最終更新日 2026/7/29

朝、モンステラやポトスの葉先に丸い水滴がついていることがあります。床まで水が落ちていると、水をやりすぎたのか、株が弱っているのかと心配になります。

葉の先や縁の決まった場所から出た透明な水滴なら、「溢液(いつえき)」と呼ばれる生理現象の可能性があります。ただし、水滴だけを見て正常とも過湿とも決めることはできません。

溢液は、根から入った水が葉の先まで届き、「水孔」という出口から液体のまま出る現象です。モンステラやポトスが属するサトイモ科では、葉から水滴が出ることが知られています。

溢液そのものは、病気や根腐れを意味しません。一方で、用土が長く湿ったままでも問題がない、という証明にもなりません。

判断するときは、水滴が出た場所、出た時間、水やりからの時間、用土の乾き方を分けて見ます。

見分けるために見るところ

葉に見える水滴を、溢液、結露、葉水に分ける図

同じ透明な水滴でも、葉についた経路は一つではありません。

見た目だけで迷うときは、水滴を拭いたあと、同じ場所から再び出るかを確認します。葉先の一点からまた丸く育つなら、溢液を考える手がかりになります。

葉先には、液体の水が出る場所があります

植物の葉には、気体を出し入れする「気孔」とは別に、液体の水が出る「水孔」があります。水孔は葉脈の終わりに近い場所にあり、葉の先や縁で見つかります。

水孔の内側は、根から続く水の通り道につながっています。葉まで運ばれた水が、ここから液体のまま外へ出ます。

水孔は、気孔のように開閉してガス交換を調整する穴とは性質が違います。そのため、葉から液体が出ていることを「気孔から汗が出た」と説明すると、二つの出口を混同することになります。

水滴は根から葉へ押し出されます

昼に葉から水蒸気が出ていく働きを「蒸散」と呼びます。蒸散が小さく、根の側から水が入り続ける条件では、木部の中に根圧という押す力が生まれることがあります。

その圧力で葉先まで運ばれた液体が、水孔から外へ出るのが溢液です。液体には、水だけでなく、植物の中を移動していた成分も含まれます。

サトイモ科の別の植物では、水孔から出る液体が研究されています。ただし、モンステラやポトスで出る量や条件まで同じとは言えません。

水滴だけでは水のやりすぎと決められません

溢液が起きたということは、根から葉へ水が動き、水孔から外へ出る条件がそろったことを示します。ここから「根が動いている」と考えることはできます。

しかし、次の二つは同じ意味ではありません。

一度の水やりのあとに水滴が出ても、その後に用土が乾き、葉や茎に別の変化がなければ、水滴だけを理由に根腐れと判断する根拠はありません。

反対に、水滴が出ている株でも、用土が何日も重く湿ったまま、葉が黄色くなる、茎元がやわらかくなるなど、別の変化が重なる場合は、水滴とは別に根の状態を考える必要があります。

鉢と葉を一緒に観察します

水滴を見つけた日は、次の四つを記録すると、同じ株の中で比べやすくなります。

  1. 水滴が葉先、葉の縁、葉全体のどこにあったか
  2. 前回の水やりから何時間、何日たっていたか
  3. 鉢底から水が抜けたか、受け皿に水が残っていないか
  4. 翌日以降、用土と鉢の重さがどう変わったか

岡山理科大学の植物資料でも、ポトスでは十分な蒸散ができない状態で新しい葉へ水が供給され、葉先の水孔から水が押し出される様子が紹介されています(岡山理科大学のポトス資料)。

葉先の水滴は、株の中を水が移動していることを目で見られる現象です。水滴だけで良い、悪いを決めるのではなく、鉢の乾き方を確認するきっかけとして使えます。

この記事で分からないこと

Sources — 参考文献・原典

※リンク先で、研究の対象や条件を確かめられます。研究結果をすべての植物や状況に当てはめられるとは限りません。