Leaves
モンステラの葉に切れ込みが入らないのはなぜ?
モンステラから新しい葉が開いたのに、切れ込みも穴もありません。丸いままの葉が、また一枚増えました。
店で見た大きな株は、葉が深く切れ込んで、いくつも穴が開いていました。同じ植物とは思えない形です。育て方のどこかが足りないのだろうか、と気になります。
切れ込みのない葉は、失敗の結果ではありません。株がどこまで育っているかと関わっています。
モンステラは、若いときと育ったあとで葉の形が変わる植物です。若い株の葉は小さく、切れ込みがないのが普通の姿です。
株が育つにつれて、葉は大きくなり、深い切れ込みと穴を持つようになります。
また、置き場所が暗いと、新しく出る葉に切れ込みや穴が出にくくなることがあります。ここでいう「暗い」は、日中でも窓から離れていて、葉が受け取る明るさが少ない状態です。
手元の株がまだ小さいなら、切れ込みがないこと自体は、途中の段階として説明できます。
なお、そもそも葉に穴があるのは何のためかについては、いくつかの説があり、まだ決着していません。
若い葉と成熟した葉は、形が違います
植物園と大学の資料では、若い Monstera deliciosa の葉は小さく、ほとんど切れ込みがないと説明されています。株が育つと、葉は大きくなり、穴や切れ込みが現れます。
つまり、切れ込みのある葉とない葉は、別の種類でも別の品種でもありません。同じ株が、育つ段階に応じて違う形の葉を出しています。
光が足りないと、切れ込みは出にくくなります
ニューヨーク植物園の回答は、切れ込みが入らない理由の一つとして、光の不足を挙げています。株が育つ途中でも、葉が受け取る明るさが少ない場所では、新しい葉に穴ができにくいことがあります。
ペンシルベニア州立大学の資料では、置き場所について、日当たりのよい窓の近くで、直射日光ではない明るい光が当たる場所が挙げられています。光が弱い場所では、株が間延びして「leggy」な姿になるとも書かれています。
茎が細長く伸びて葉と葉の間隔が空いてきたなら、光の量を見直す手がかりになります。
待つか、置き場所を見直すか
新しい葉に切れ込みがないとき、次の四つを確かめると、どちらを選ぶか決めやすくなります。
- 株全体の大きさが、どのくらいになっているか
- 新しく出た葉は、その前の葉より大きくなっているか
- 置き場所は、直射日光ではない明るい光が入るか
- 茎が細長く伸びて、葉と葉の間隔が空いていないか
とくに二つめが手がかりになります。新しい葉が前の葉より大きくなっているなら、株は育っている途中です。葉の大きさが変わらないまま止まっているなら、光や置き場所のほうを先に見直すことになります。
モンステラの葉先から水滴が出ているときの見方は、モンステラやポトスの葉先から水滴が出るのはなぜ?にまとめています。
一度開いた葉は、あとから切れ込みが増えることはありません。判断の材料になるのは、次に開く葉です。
穴の役割は、まだ決着していません
葉の穴については、風を通しやすくする説や、林の中で不規則に差す光を受けるのに役立つという説があります。今回の資料では、どれか一つに決着していません。
この記事で分からないこと
- 株が何センチ、あるいは何年になれば切れ込みが出るかを示す数値は、今回参照した資料にはありません
- 光をどの程度確保すれば切れ込みが出るか、明るさの数値で示した資料も見つかりませんでした
- 支柱に登らせることで切れ込みが早く出るかを比べた研究は、今回確認していません
- Muirの仮説は自生地の林床という環境をもとにした説明で、室内で育てた株で確かめたものではありません
- ここで扱ったのは主に Monstera deliciosa です。ヒメモンステラなど別の種や品種で同じ経過をたどるかは確認していません
Sources — 参考文献・原典
- Muir (2013), The American Naturalist
- Missouri Botanical Garden Plant Finder「Monstera deliciosa」
- The New York Botanical Garden, LuEsther T. Mertz Library Reference
- Penn State Extension「Monstera as a Houseplant」
※リンク先で、研究の対象や条件を確かめられます。研究結果をすべての植物や状況に当てはめられるとは限りません。
