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多肉植物、冬の室内でLEDは足りているか?兆候は3つ

窓辺に置いた多肉植物を、冬のあいだ何度も見返している人は少なくないと思います。葉が急に落ちるわけでも、色が一晩で変わるわけでもないので、今のままでよいのか、LEDを足すべきなのか、判断がつきにくい時期です。

冬の室内では、光が足りているかどうかが見た目だけでは判断しにくい面があります。そこでまず押さえておきたいのは、徒長(間延びして伸びること)や葉の色の変化といった、実際に観察できるサインです。ただし、これらのサインが出ていても、原因が光不足だと決めつけられるとは限りません。ここでは、観察できる兆候と、それぞれがどこまで光不足の証拠になるのかを分けて考えていきます。

茎が間延びする「徒長」は、多肉植物でも見られる代表的な手がかり

多肉植物、冬の室内でLEDは足りているか?兆候は3つを整理する図解

多肉植物の茎や葉のあいだの節が、普段より間延びして伸びている場合、光不足の代表的な手がかりの一つとされています。園芸機関の資料でも、光が足りない植物によく見られる変化として、茎が伸びること、葉が小さく色が薄くなること、成長そのものが鈍くなることが挙げられています。

これは、光を求めて株が上へ伸びようとする反応と考えられています。株の一部だけが光源のほうへ傾いている場合も、同じ理由で説明できることがあります。窓の外側やLEDから離れた側の葉が小さく、光源に近い側だけがしっかりしているようなら、光の当たり方に差があるサインの一つです。

その場でできることとしては、株を90度ずつ回してみて、数週間後にどちらの向きへ伸び方が変わるかを確認する方法があります。特定の方向にだけ伸びが集中しているなら、光源との位置関係を見直す材料になります。

ただし、徒長は光不足以外の条件からも起こり得るとされています。気温や水分の状態が影響する場合もあるため、徒長だけを見て「光が足りない」と決めるのではなく、置き場所を変えていないか、水やりの頻度を最近増やしていないかも合わせて振り返ることが必要です。

葉の色が薄くなる・紅葉しないのは、光以外の理由も考えられる

冬に葉の色づき(紅葉)が期待される一部の品種で、いつまでも緑色のままだったり、色が薄く抜けたように見えたりする場合も、光量に関係する変化として語られることがあります。植物の色づきには光が関わるとされていますが、気温の低下も同時に関わっているとされ、光だけを切り離して原因を特定するのは難しい変化です。

観察の仕方としては、葉の色が薄くなっている株の位置を確認し、部屋の中で比較的暗い場所に置かれていないかを見ます。窓からの距離やLEDとの距離だけでなく、気温や休眠の状態も色づきに関わるとされているため、置き場所の光量だけで判断しないことが大切です。同じ品種を複数の場所に置いている場合は、置き場所ごとの色の違いを比べてみると、判断の手がかりの一つになります。

一方で、色が薄い・紅葉しないという変化は、気温が想定より高いままであることや、株がまだ休眠に入りきっていないことでも起こり得ます。冬でも室内の暖房でその場所だけ気温が高いままだと、光が足りていても色づきが進まないことがあります。色の変化だけを頼りに照明を強めるのではなく、その場所の気温も同時に確認しておくと、見誤りを減らせます。

葉が小さく薄くなるのは、水切れや根の状態と見分けにくい

新しく出てくる葉が、以前よりも小さく、厚みがなく薄い状態で展開している場合も、光不足でよく見られる変化として資料に挙げられています。株全体の成長がゆっくりになっているように見えることも、同じ文脈で説明されることがあります。

この変化を確認する際は、新しく出た葉と、以前からある葉を並べて比べるとわかりやすくなります。新しい葉のほうが明らかに小さく薄いなら、その株が置かれている環境で、成長に必要な光を十分に得られていない可能性があります。

ただし、葉が小さく薄くなる変化は、水切れや根の状態が関係している場合とも見分けにくいところがあります。土が乾いた状態が長く続いていたり、逆に根が傷んで水を十分に吸い上げられなかったりする場合も、新しい葉が小さいまま展開することがあります。葉の変化だけを見るのではなく、鉢の中の土の湿り方や水分状態、根の状態も合わせて確認すると、光の問題なのか、水や根の問題なのかを切り分けやすくなります。

LEDのワット数だけでは、光が足りているかを断定できない

ここまでの3つの兆候は、いずれも光不足の可能性を示すものですが、実際にLEDの光量が足りているかどうかは、照明のワット数だけでは判断できません。園芸研究機関の資料によると、植物が実際に受け取る光の量は、光源からの距離によって大きく変わるとされています。同じ性能のLEDでも、株から近い位置にあるか、離れた位置にあるかで、届く光の量は違ってきます。

さらに、光を1日のうちどれくらいの時間当てているかも関わってきます。強いLEDを短時間だけ点灯する場合と、それより弱いLEDを長時間点灯する場合とでは、株が1日に受け取る光の総量が違ってくることがあります。したがって、「このLEDは何ワットだから足りている」と一律に判断することはできず、距離と点灯時間もあわせて見る必要があります。

また、多肉植物とひとくくりにされる植物の中には、種ごとに必要な光量が異なるものが含まれるとされています。手元の株がどの種類かによって、必要とされる光の条件は変わり得るという前提を持っておくことが大切です。

見た目だけでは判断できない範囲と、次に確認したいこと

ここまで見てきた3つの兆候は、いずれも光不足の手がかりにはなりますが、見た目だけで「これは光不足が原因」と言い切ることはできません。徒長は水分や気温の影響、色の変化は気温や休眠の状態、葉の小型化は水切れや根の状態とも似た見え方になるためです。

同じ「窓際に置いている」という状況でも、実際に株へ届いている光の量は家ごとに異なると考えられます。この記事だけで、特定の置き場所やLEDの機種が足りているかどうかを断定することはできません。

実務的な進め方としては、まず徒長や色の変化、葉の小型化といった兆候が出ているかを確認し、次に水やりの頻度や置き場所の気温に変化がなかったかを振り返ります。そのうえで、光以外の理由が見当たらない場合に、LEDの距離を株に近づける、点灯時間を延ばす、器具を増やすといった対応の見直しが、一般的な補光の考え方に沿っています。

株全体がぐったりとして張りを失っていたり、複数の兆候が同時に急速に進んでいたりする場合は、光の問題だけでなく、根や病害の状態を含めて詳しい人に相談することも選択肢になります。

Sources — 参考文献・原典

※リンク先で、研究の対象や条件を確かめられます。研究結果をすべての植物や状況に当てはめられるとは限りません。